修学院離宮・一乗寺エリアのおすすめ散策コースの解説
このコースでまわれるところ
金福寺 | 詩仙堂 丈山寺 | 曼殊院門跡 | 修学院離宮
コースについて
このコースのメインは修学院離宮です。最近までは宮内庁のサイトから事前に拝観申し込みをしなければ見学できませんでしたが、今は当日現地での受付もOK。サイトからの申し込みも継続してやっていますので、予定を立てられる場合はそちらのほうが安心でしょう。
修学院離宮・一乗寺エリアのおすすめ散策コースの内容
1.金福寺からスタート!
コースの出発地点は金福寺。バスでは「一乗寺下り松」バス停、電車では叡山電車「一乗寺」駅からアクセスできます。バス停の名前にもなっている「一乗寺下り松」は、宮本武蔵と吉岡清十郎とが戦った場所として有名。石碑も建ってますが、松自体は何世代も代替わりしているので当時のものではありません。またここは楠木正成が陣を置いた場所でもあります。右側の住宅街を抜けると金福寺があります。

金福寺は知らない人も多いかもしれません。画家の呉春、景文、正岡子規の弟子で俳人の青木月斗、江戸時代の俳人与謝蕪村らの墓があります。小さな寺ですが、山の斜面がうまく使われていて面白い庭ですよ。高度があるので、お墓からは市街が見渡せます。
憂き我をさびしがらせよ閑古鳥ー松尾芭蕉
徂く春や京を人目の墓どころー高浜虚子
これらは、金福寺で詠まれた歌として有名です。
2.詩仙堂 丈山寺
金福寺から下り北へ。少し急な坂を登って詩仙堂(丈山寺)に向かいます。詩仙堂は江戸時代の武士・石川丈山のもと山荘。枳殻邸の造園も手がけたという丈山自身の手で作られた庭園が気持ちいいところです。白砂と刈り込みツツジの印象的なきれいな庭で、紅葉の季節もお薦め。嘯月楼(しょうげつろう)の意匠もおもしろいです。

3.曼殊院門跡
詩仙堂から北東の方角の曼殊院に向かいます。曼殊院は門前の真っ赤な紅葉が有名ですが、桜の季節も山と桜のとりあわせが風流でなかなか良いです。

曼殊院は代々の門跡の院主が北野天満宮の別当職を兼務していて、そのため曼殊院の門前には天満宮があります。この天満宮には茶屋もあり桜の季節に外で蕎麦を食べることもできます。
曼殊院の前の道をそのまま北に行くと音羽川にでます。もったいないことにコンクリートで固めらていますが川砂は白くてきれい。このあたりは雲母(きらら)坂と呼ばれるあたりで、比叡山の登り口でもあります。夏目漱石の『虞美人草』の冒頭部分に登場する土地のもこのあたりだと思います。
4.修学院離宮
川を越えていくと、修学院離宮があります。広大な土地にものすごいスケール感で作られた庭です。こんなにすごい場所なのに、申し込みさえすれば無料で見学できるなんてお得!※現在は当日受付もあります。


交通:市バス5,特5番で「一乗寺下り松町」下車徒歩5分
距離:約4.5km 所要時間:約3時間
寄り道スポット
- 蓮華寺
修学院離宮から北に20分ほど向かうと蓮華寺があります。かなりの距離があるので白川通りまで出てバス亭修学院離宮道か叡電修学院駅に向かうのが良いかもしれません。不便な場所にあってシーズン以外は殆ど人気がなく、庭を見ながらのんびりできます。紅葉の季節はまたきれいです。